短期的、即時的な広告効果に対するROIを算出する場合には、費用対効果で考えます。「幾ら使って、幾ら返ってきたのか」を表すので、即時的な売上増加や集客を目的とした、スタンドアローンのプロモーションやキャンペーンのROIに適しています。逆にブランドの育成や、顧客との関係維持・強化が目的の広告のROIとしては過小評価となる側面があります。現在得られているリターンから、過去行った広告やプロモーションに由来するリターン、広告以外の要因に由来するリターンを切り離す事で正確な費用対効果を算出します。

中長期的な広告効果に対するROIを算出する場合には、投資対効果で考えます。「幾ら使って、現在までに幾ら返ってきていて、将来も含めてトータルで幾ら返ってくるのか」を予測し、現在価値に割り戻してROIを算出します。現在行っている(もしくはこれから行おうとしている)マス4媒体やソーシャルメディア、クロスメディア等のROIに適しています。時間と共に減少していく広告効果（残存効果）を加味して売上予測を行い、将来発生する広告由来のキャッシュフローの価値を算定する事でROIを算出します。