Collexia

「サクセス薬用育毛トニックのオルタネイトモデル 花王株式会社様の事例

花王株式会社 林裕也氏

花王のメンズケアブランド「サクセス」の育毛剤、「サクセス薬用育毛トニック」のマーケティング戦略設計を行った事例をご紹介します。「サクセス」は1987年から続くブランドですが、歴史が長いこともありユーザーの高齢化からエントリー層の取り込みに課題があり、2020年には顧客層の若返りを狙った大型リニューアルを行うなど、新たな顧客の獲得に向けた施策を行ってきました。

若年層の新規ユーザーが一時的に増えたものの、さらなるユーザー拡大と継続使用していただくためのメッセージ開発をする必要がありました。そこで、サクセス薬用育毛トニックの「継続利用者」「離脱者」
「出戻り者」に顧客を分類し定性調査を行いました。具体的には、男性のヘアケアの中でも育毛についての意識と行動を把握し、今後のサクセス薬用育毛トニックのマーケティング戦略を構築する取り組みを行いました。

定性調査では、ヘアケアについての意識と行動、育毛トニックに興味をもったきっかけや期待と実感などを把握するために、顧客体験のナラティブを集めました。そして、ワークショップを行って顧客像の認識をチームで共有し、未使用者にどのような認識変化が起こると使用者になってくれるのか、戦略を組み立てていきました。

図:サクセス薬用育毛トニックの未顧客獲得戦略をオルタネイトモデルに当てはめたもの

調査を行って分かったのが、育毛トニックでケアすることは必要だと感じつつも、「自分にはまだ早い」と思って行動を起こすための一歩に抵抗があることと、継続するための意義を理解いただく必要があるということでした。これらの結果を踏まえ、「髪の成長期」を切り口としたメッセージを開発し、自らの可能性を肯定する寄り添う視点でコミュニケーション戦略を設計しました。そして、TVCM・PR施策・デジタル広告・メディアタイアップ・体験プロモーションなど各施策へ展開しながら、育毛トニックを使用することをポジティブな文脈で伝達していきました。以上のような方法で生活者の意識や行動をきちんと把握することで、メンバーそれぞれの思い込みを取り払い、コミュニケーション戦略の策定を実現できました。

未顧客理解トップページへ▶

コレクシアに
相談してみませんか?

マーケティング戦略設計・顧客理解・市場調査でお悩みなど、
お気軽にご相談ください