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顧客価値を起点にした商品コンセプトの作り方 全プロセス公開!

2022/1/26

著者:芹澤 連

1. プランニングとは「商品を顧客価値に翻訳する」こと

商品開発プロジェクトは開発者、マーケター、営業などがチームを組んで進めることが多いと思います。新しい価値を生み出すために異なるバックグランドの視点を集めるわけですが、マーケターやプランナーには「顧客理解の専門家」としての役割が期待されます。

開発者が商品コンセプトを考える時は、”今までにない機能”や”競合とは違う特徴”など、「どういう商品を作るか」に主眼が置かれます。マーケターやプランナーの役割は、そういった機能や特徴を顧客の価値に”翻訳”することです。

 ●開発者の視点:どういう商品を作るか?
 ●マーケター、プランナーの視点:商品をどう顧客の価値に翻訳するか?

コンセプトを顧客の価値に翻訳する」とは、開発者があるコンセプトを挙げた時に、

 ●そのコンセプトはどんな人にとって価値になるのか(ターゲット)
 ●コンセプトが価値になる潜在顧客は何人いるのか(潜在市場規模)
 ●商品のどんな側面が価値になるのか(ベネフィット)
 ●なぜそれが価値になるのか(インサイト)
 ●コンセプトの潜在競合はどこか(競合)
 ●どのような伝え方をすれば、競合より選んでもらえるのか(POD、メッセージ)

といった顧客視点のエビデンスに基づき、「このコンセプトが、誰にとってどんな時にどんな価値として受け入れられるのか」というストーリーを提供することです。

さて、商品を開発する時には次のようなコンセプトシートを作成することがあると思いますが、こうした穴埋め式のテンプレートを使う際には注意点があります。

コンセプトシートは、こういう人に買ってもらいたい、こういうベネフィットが喜ばれるのではないか、この点が競合との差別化ポイントになりそうといったブランド側の希望を書くものではありません。コンセプトシートは、「その商品が誰にどんな時どんな価値になるのか、それはなぜか」を明らかにして、商品が顧客価値に変わるストーリーに筋道を立てるためのツールです。従ってゴールではなく手段、商品を買ってもらうためにマーケティング施策が満たすべき条件を明記する必要があります。

こうした課題を背景として、ここからは商材やターゲット層に左右されないプランニングの原理原則と、顧客理解の専門家としてバリューを出すためのフレームワークを解説していきます。

2.「価値」とは、顧客が感じる生活や体験の「進歩」

商品が顧客に価値として認識されるには、その商品が生活の中で何かしらの「進歩」を実現する必要があります。ジョブ理論の提唱者であるクリステンセン教授は、ジョブとは「ある特定の状況で人が遂げようとする進歩」であると定義し、その進歩を達成するために商品が採用されると説いています。

少し具体例で考えてみましょう。今はゼロカフェインのお茶が各メーカーから販売されています。お茶からカフェインを除去するというコンセプトの商品ですが、「ゼロカフェイン」という特徴は誰に、どんな時、どんな進歩を実現するでしょうか。

妊婦さんでも安心して飲める、覚醒しないから寝る前に飲んでも大丈夫、胃が痛くならないからデスクワーク中にちょうどよい、利尿作用が押さえられているから通勤で電車やバスに乗る前にも飲めるなど、色々あると思います。つまり同じコンセプトでも、どんなシーンで、どんな進歩につながるのかは顧客次第ということです。

3. 「進歩」には「原点」が必要

一方、進歩というのは相対的です。そこには必ず「どこからの、どういう進歩なのか」という原点・基準点があります。例えば燃費なら、「この車は前のより燃費が良い」のような言い方をしますよね。この場合、以前の車の燃費が原点となり、それに比べて新しい車はどれだけ燃費が良いのかという認識のされ方になります。

消費者の中に何かしらの原点があるから、コンセプトから相対的な進歩を感じることができるわけです。逆に言えば、原点がなければ進歩もありません。例えば、「スムーズな指通り」をコンセプトにしたシャンプーがあるとします。この場合、「髪がきしむ」という体験が原点にあることで、スムーズな指通りが進歩になります。しかし、髪がきしむ体験をしたことが無い人には、スムーズな指通りは進歩にならないわけです。

4. 顧客価値の定義

このように、顧客が置かれた「特定の状況(原点)」と商品が実現する「特定の進歩」、両方の条件が揃って初めて価値が成立します。つまり商品の顧客価値とは、

 1. どのような状況にある人に対して(ベースライン条件)
 2. どのようなどのような進歩を実現するのか(プログレス条件)

という条件の組み合わせで定義されるわけです。この内、前者をベースライン(原点)条件、後者をプログレス(進歩)条件と呼びます。この2つの条件を起点にしてシートを埋めていくことで、顧客価値を起点にした商品コンセプトを開発することができます。

ここからは、身近な一般消費財を事例として、ベースライン条件とプログレス条件を用いてコンセプトシートを埋めていく手順を解説していきます。

5. プログレス条件~顧客にとっての進歩を理解する

まずプログレス条件から始めます。プログレス条件を見つけるには、コンセプトに対して好意的な反応を持つ人、今使っているものより良さそうと言ってくれる潜在顧客を見つけて、次のような質問をしてみましょう。コンセプトからどんなシーンにおけるどんな進歩を想起するのか、探っていきます。

 <プログレス条件を見つけるための質問例>
  ●今使っている商品やサービスは何か?
  ●現在はどんな行動をしているのか?
  ●それに比べてアイデアにどんな良さがあると感じたのか?
  ●なぜそう思ったのか?
  ●今までと違う新しさが期待できそうなのは、どんな時(シーン)か?

例えば、皆様が調味料メーカーのマーケターだとして、「中華醤油の旨味と強火の香りを手軽にプラスする調味料」という新しい商品のコンセプトがあるとしましょう。このコンセプトに好意的な反応を示した人に「今使っている調味料は何か、どんな使い方をしているのか?」、「その商品に比べて、この調味料はどのような良さがあると感じるか?」を質問した所、このような回答が返ってきました(実際はもっと長い1on1インタビューになります)。

この人は、コンセプトからどんな進歩を期待したのでしょうか?

<インタビュー抜粋>

「リモートワークでの気分転換を兼ねて、時々インスタントラーメンにゆで野菜を入れて食べている。味付けにコチュジャン、甜麺醤などの中華醤油風ソースを使っている。町の昔ながらの中華屋によくある”野菜炒めを乗せたラーメン”に近づけようとしているのだが、この中華風調味料があるとより本格的にできそう。

6. 顧客が感じる「進歩を見つける分析視点

何が進歩になるかは人の数だけ答えがあるわけですが、いくつかパターンがあります。コレクシアではそうしたパターンの研究もしており、その一部を以下に掲載します。消費者からフィードバックを得たら、こうした視点から「顧客にとって、このコンセプトはどんな生活上の進歩になるのか」を深堀していきます。

<プログレス条件を見つけるための視点>
 ●理想に近づく
  ・こうありたい、もっとこうだったらいいのにという理想を実現するための行動や意識がないか。
  ・すでに起こっている良い事を、さらに伸ばそうとする意識や行動がないか。

 ●変化への適応
  ・周りの状況や環境の変化に適応するための行動や意識がないか。
  ・望まない影響を減らす、無くすための行動や意識がないか。

 ●快楽や本能的な欲求
  ・単純に快楽や本能を追求する行動や発言はないか?

 ●コストパフォーマンス
  ・一石二鳥、お得感、コスパを高めるための行動や意識はないか。
 ●リスクや損害の解消、回避
  ・物理的な損害や障害、不足、不満足を解決するための行動や意識はないか
  ・ケガや病気、感染の心配はないか。身体的・精神的な危険、苦痛、リスクを回避するための行動や発言がないか。

 ●ルーティンの効率化
  ・日々の単純作業や、やらなければいけない仕事を楽にする、効率化するための行動や発言はないか。

 ●ハードシップの受容
  ・辛い出来事や不都合な事実を受け入れるために考え方や見方を変える、認知的不協和を低減するために自分に言い聞かそうとしていないか。

 ●当たり前の改善や前進
  ・長い間そういうものだと思ってきたから、そうするしかない、そういうものだと諦めていることに変化、前進がないか。

 ●対立の解消
  ・何かしらの対立や不和を仲裁、解消、低減するための行動や意識がないか

 ●利他行動
  ・自分以外の誰かのための行動や意識はないか。他の誰かの不満足や短所、不遇、嫌なことを解消するための行動や意識はないか。
 ●準拠集団
  ・自分が所属する集団の文化や伝統、規範を保つための行動発言はないか。

 ●尊厳や価値基準の保守
  ・その人の存在価値や価値基準が脅かされていないか。自分の考え方や尊厳、存在価値を守るための行動、発言はないか。

 ●競争意識や羨望
  ・他人や他の環境を羨ましがる意識や、否定する発言、マウンティング行動はないか。

 ●ソーシャルジャスティス
  ・自分が正義だと思っていることを強化する行動や発言はないか?

先どの調味料のインタビューを見ると、この人はコンセプトから2つの進歩を感じていることが読み取れます。

 1. 「昔ながらの中華屋の味を家で手軽に再現できそうである」
 2. 「リモートワーク中の気分転換になること」

1はすでに行っている行動を理想に近づけるパターン、2は状況や環境の変化に適応するパターンです。これらの条件はベネフィットの箇所に当てはめます。競合の所には、現在使っているコチュジャンと甜麺醤を記入しておきます。

RTBは「Reason to Believe」の略で、ベネフィットの根拠を記入します。例えば風邪薬であれば「有効成分○○配合」みたいな訴求がありますよね。その場合、熱を下げる根拠になっている有効成分がRTBになります。多くの場合、RTBは機能や成分といった商品特性なので、顧客視点とは別に埋める箇所です。今回であれば「中華醤油の旨味と強火の香りを手軽にプラスする」というコンセプトをそのまま当てはめます。

7. ベースライン条件~進歩の原点を理解する

次に、ベースライン条件を分析していきます。先に述べたように、進歩を感じるためには原点(ベースライン)が必要です。消費者の中に何かしらの原点があるからこそ、コンセプトが提供する進歩を相対的に感じることができます。革新的な機能や画期的なアイデアだけれどあまり売れない商品というのは、その機能やアイデアを進歩として感じるためのベースラインが消費者の方にないと考えられます。原点がないから、いくらすごい機能でも進歩を感じない、だから価値にならないわけです。

商品やサービスも同じです。その商品やサービスが「何かしらの原点からの進歩になる」という”セット”での見せ方(提案)でないと受け入れられません。受け入れる”とっかかり”が必要なのです。では、何がそのとっかかりになるのかを考えていくのが、ベースライン条件の分析です。

ベースライン条件を見つけるためには、その進歩が求められるのはなぜなのか、進歩が求められる環境に何があるのかといった視点から、コンセプトに好意的な反応を示している人の背景理解を深める分析を行います。ベースラインは、必ずしも燃費のように数値で測れる条件だけとは限りません。それまでの経験則や価値基準などの目に見えないパーセプションが顧客独自の条件になっている場合も多いです。

また顧客自身、自分のベースラインについて無自覚の事が多いので分析には工夫が必要ですが、経験上、商品が使用される「生活シーン」、消費者が持っている「定説」、消費者を取り巻く「環境」という3つの観点から考察していくと、うまく行きやすいと想います。

8. 商品が使われる生活シーンからベースライン条件を見つける

まず、生活の中のどういったシーンで進歩が求められているのか、そのシーンにおける消費者の達成したいゴールは何かを明らかにします。商品が使われる生活場面の5W1Hを捉えると考えるとよいでしょう。

 <シーンの分析視点>
  ●どんな目的のためか、何に困っているのか(What)
  ●なぜそれを選ぶのか、どうしてその行動を行うのか(Why)
  ●どこで使うのか(Where)
  ●誰といるときか(Who)
  ●どんな時間/タイミングか、どんなコンディションの時か(When)
  ●どう使うのか、どういうやり方をするのか(How)

先ほどの調味料のインタビューを進めると、以下のような生活シーンやタイミングで求められているということが判明しました。

 ●リモートワーク中、手間やお金をかけずにお腹を満たしたい時。
 ●仕事の合間に食事を済ませる時。ただし、奥さんや家族の在宅時は該当せず。
 ●昼食時(間食もあり)。
 ●冷蔵庫に材料が残っている時

現在採用している商品(行動)については、「その商品(行動)を選ぶのはどんな時で、選ばないのはどんな時か」という質問でシーンを深堀りしておきましょう。例えば、「リモートワークで仕事の合間に食事を済ませる時」に使う調味料でも、あえて使わない場合はどういうシチュエーションなのかを理解するわけです。例えば、「奥さんが在宅の場合は使わない」といった否定事例が出てくるかもしれません。

その場合ベースラインは、「仕事の合間に1人で食事を済ませる時。ただし、奥さんや家族の在宅時は該当せず。」となります。このように否定事例とセットで定義することで、”Aであって、Bではない”という条件が明確になるわけです。これらの条件は、ターゲット&シーンの所に当てはめていきます。

9. 消費者が持つ定説からベースライン条件を見つける

コンセプトに対する評価の形成には、顧客が元々持っている考え方や物事の捉え方が大きく影響します。人はそれまでの経験や価値基準などに基づいて、「これはこういうものだ」、「こうしなければいけない」、「これが当たり前」といった”定説”を持っています。いわゆる経験則や思い込みと呼ばれるものです。そうした定説が原点となり、そこからの思いがけない進歩を実現するアイデアに対して好意や必要性を感じるわけです。例えば次のような質問で、消費者の定説をあぶり出していきましょう。

 <定説の分析視点>
  ●元々の考え方や価値基準、経験則、当たり前の想定、モノの見方は何か?
  ●その人にとっての当たり前の行動や当然の想定は何か?
  ●これはこういうものだという経験則は何か?
  ●こうしなければいけないという自分ルールや規範は何か?
  ●ある結果が起きるために必要と思われている前提は何か?
  ●こうしたらこうなる、こういうことが起こるという思いこみはないか?

インタビューを進めると、この人は次のような定説を持っていることが明らかになりました。これらはシートのインサイトの部分に該当します。

 ●インスタント食品を作るのは、ただの“作業“。
 ●説明書き通りに作り、そのまま食べるべき。
 ●パッケージの裏面に書いてある作り方が正しい

10. 消費者を取り巻く環境からベースライン条件を見つける

新しいコンセプトは、消費者に今までとは違う視点や新しい体験を提案します。しかし、そうした進歩があることを知った上で、改めて自分の現在の生活を振り返ると、今まで特に何とも思わなかった行動が面倒に思えたり、満足していた商品に不満が出てきたり、身の周りの状況へ問題意識が生まれることがあります。

例えばCMを見て、「言われてみればそういうことあるな」「何か気になってきた」と思った経験はないでしょうか。CMを見て進歩を知ることで、相対的に今使っている商品や現在の環境に課題感が生まれるわけです。そのような、消費者が今まで気にしていなかった環境要因や当たり前と思っていた行動などが、実は進歩を感じるための条件になることもあります。コンセプトに好意的な反応をしてくれた潜在顧客に次のような質問をしてみましょう。

 <環境の分析視点>
  ●「コンセプトを知った上で、振り返ってみると思い当たる、、、」
  ●現在使っている商品やサービスの不満点や短所は?
  ●環境や周囲の状況の望ましくない変化は?
  ●身の回りの人物からの悪影響は?
  ●理想の状態を阻害、低減させている要因は?
  ●行動の前提や当たり前の想定を阻害している要因は?

先ほどのインタビューでは次のような環境要因が見えてきました。これもインサイトの所に当てはめていきます。消費者の定説と環境に関する条件が、インサイトということです。

 ●1人用の料理は高くつく。材料が余りやすい。
 ●後片付けが面倒くさい。
 ●部屋の中に匂いが充満するから、喚起に気を付けている

11. 新説を生み出す=起こすべき認識変化は何か?

最後に認識変化のセクションを埋めていきます。認識変化とは、消費者は現在どういう認識を持っていて、それをどういう認識に変えるべきなのかを規定する箇所です。起こすべき認識変化を考える上で着目したいのが、定説に対する新説を作るという視点です。ベースライン条件の1つに「消費者が持つ定説」というのがありましたが、定説というのは競合他社や過去の広告、使用経験などを通して形作られた認識と言えます。

つまり、その延長線上に新しいコンセプトを置いて定説と紐つけても差別化できない、独自性を築けないわけです。ですので今までの定説ではない新しい説、「新説」を作り、それを浸透させることをゴールに置いた方が俄然有利なマーケティングになります。

新説を生み出すには、まず「逆説」を作ることから始めましょう。ベースライン条件は現在消費者に当たり前と思われている認識とも言えます。ということは、今までの定説ではない新しい説を生み出したいなら、その当たり前の”逆張り”をしてやればよいわけです。まず、ベースライン条件の意味を反転させます。意味を反転させるとは、否定表現に言い換えて逆の意味にするということです。

 【定説】インスタント食品を作るのは、ただの“作業“。
 【逆説】インスタントラーメンを作ることを、ただの作業ではなくしてしまう

次に、逆説とプログレス条件を組み合わせます。そうすると、これまでとは違う逆説でありながら顧客が進歩を感じる新説になります。

 【逆説】インスタントラーメンを作ることを、ただの作業ではなくしてしまう
 【プログレス条件】「リモートワーク中の気分転換になること」

この2つを組み合わせると、「ステイホームの息抜きに、インスタントラーメンに野菜炒めを乗せて食べる新習慣」という提案をしてみるという筋が出てきます。「中華醤油の旨味と強火の香りを手軽にプラスする」できるというRTBを生かしつつ、新しい料理習慣を提案しています。これを認識変化の所に記入します。

単に美味しい調味料がありますというより、新しい料理スタイルや習慣を提案した方がよりコンセプトを自分事化してもらえて、自社独自のカテゴリを築きやすくなります。このようにベースラインやプログレスを足場にして顧客にとってより価値の高い進歩を見つけ、元のコンセプトに付加価値を付けていくこともできます。

これで、「ターゲットは今こういう定説を持っている。そこにこのベネフィットとRTBを伝えることで、こういう認識変化を起こしていこう」という顧客理解に基づいたストーリーができました。

芹澤 連

この記事を書いた人:芹澤 連(せりざわ れん)

消費者行動論や統計学、心理学、文化人類学、行動経済学など様々な分野の理論や手法をマーケティングに使いやすい仕組みへ落とし込み、事業会社や広告代理店に提供。著書に『顧客体験マーケティング』(インプレス)。

【芹澤顧客研究ラボ】https://www.facebook.com/groups/serizawaculab

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